技術コラム

2021.10.29

ボールねじの種類2つと選定方法をご紹介!

ボールねじの種類

ボールねじは転造ボールねじ、精密ボールねじの2つに大別されます。

転造ボールねじのねじ軸は、転造ダイスと呼ばれる工具を用いてを成形されたねじ溝を利用します。精密ボールねじは研削されたねじ軸を利用することから研削ボールねじとも呼ばれます。

 

転造ボールねじと精密ボールねじ

転造ボールねじのナットは基本的にはシングルナットが使用されます。転造されたねじ軸に、高周波焼入れや浸炭焼入れ、特殊表面研磨仕上げが施されています。精密ボールねじに比べて転造ボールねじは低価格です。 精密ボールねじは転造ボールねじに比べて高価ですが熱処理後でも精度出しが可能なため、求められる精度の幅が広いです。

 

ボールねじの選定方法

1. 使用条件の検討

ボールねじを選定する際、まず使用条件を検討することから始めます。取り付け状態から、ワークの重量、ストロークなどをここで決定します。

2. ボールねじの使用の決定

次にリードやねじの軸径、ねじの全長などのボールねじの使用について決定します。

3. 安全性の確認

続いて、安全性の確認です。軸方向にかかる荷重がボールねじの対応範囲かどうか、ねじの回転速度が対応速度内かどうか、十分な寿命を確保できているかなどについて確認します。また、潤滑剤の選定や防塵の確認も重要です。

ボールねじ:リード

リードとは、 ねじ軸・ナットの一方が1回転したときに、もう一方が軸方向に進む距離のことです。 このリードの精度がボールねじの精度に大きく関わります。リードの大きいボールねじを選定すると、高速送りが可能になります。

ボールねじ:軸径

軸径とは、ねじの軸の直径の長さのことです。ワークの重さやボールねじの取り付け姿勢、リードの長さを考慮して選定します。

ボールねじの製作事例

門型マシニングセンタ用チューブ式片フランジダブルナット

門型マシニングセンタ用チューブ式片フランジダブルナット|ボールねじ修理・製作センター.com

門型マシニングセンタ用のボールねじ製作事例です。型式BS10025-FRRPB2-12925-12160-C5のチューブ式片フランジダブルナット仕様となります。荷重10000kgf、送り速度25m/min、移動距離10000mmにて稼働します。全長は 12925mmの長尺で、軸径φ100の大径ボールねじとなります。リード長さは25mm、精度等級C5です。

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歯車加工機用チューブ式片フランジダブルナット

歯車加工機用チューブ式片フランジダブルナット|ボールねじ 修理・製作センター.com

歯車加工機用のボールねじ製作事例です。型式BS4510-FRRB2-878-535-C3のチューブ式片フランジダブルナット仕様となります。荷重200、送り速度20、移動距離600にて稼働します。全長は 878mmの長尺で、軸径φ45の大径ボールねじとなります。リード長さは10mm、精度等級C3です。

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ボールねじのことならオージックまで!

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さらにオージック精密Ball Screw事業本部では、自社品、他社品を問わず、各種ボールねじの修理を行っております。ボールねじは故障した場合、交換に時間がかかりますが、修理することで短時間で復帰可能になります。お気軽にご相談ください。

 

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