用語集

か行

カップリング

カップリングとは機械の軸と軸を連結し、動力を駆動側から従動側へ伝達する機械要素部品です。カップリングには大きく分けて、ファクトリーオートメーションのための 小型タイプと、大きな動力の伝達を目的とした大型の鋳造タイプがあります。カップリングの役割は軸間の取り付け誤差を吸収し、動力を正確に伝達することです。 また、駆動側の軸の振動や熱を従動側に伝えず保護する働きもあります。 ボールねじを運用する際にもカップリングが行われることがあります。モーターを駆動軸とし、ボールねじを従動軸とすることで、モーターの動力をボールねじに 正確に伝達することができます。軸間の軸心のずれは、振動や騒音、軸受の偏摩耗などのトラブルの原因となるため、カップリングでずれを最低限に抑える必要があります。

慣性モーメント

慣性モーメントとは、物体が回転運動を始めようとするとき、あるいは止まろうとするときに必要な力のことです。この慣性モーメントが大きければ、回転運動の開始、停止に必要な力が大きいことを示します。 この慣性モーメントはボールねじにおいても重要な指標となっています。ぼーるねじは、ワークを運搬したり、位置ぎめに利用されますが、モーターを使ってワークを動かすのに必要な加速トルクを計算するために、回転の対象の慣性モーメントを計算する必要があります。慣性モーメントから加速トルクを計算し、選定対象のモーターの定格トルクや許容トルクが超えないものを選ぶ必要があります。

グリス

グリスとは、ボールねじにおいて摩擦、磨耗を低減するために使用される潤滑材です。その他、耐腐食性、高寿命を目的としても使用されます。 ボールねじをはじめとした機械要素の潤滑剤として、グリスのほかにオイルを使用する場合もあり、使用条件に合わせて選定する必要があります。ボールねじでは一般的に管理がしやすいグリスが用いられます。オイルは給油が頻繁に必要となりますが、グリスは補給頻度が比較的少なく、ランニングコストが低減できるという経済的なメリットもあります。ボールねじ 修正・製作.comでは、2~3か月に一度、グリスを補給して頂くことを推奨しています。ただし、キリコをはじめとした異物や汚れが混入した場合は、古いグリスをふき取り新しいグリスを補給する必要があるため、日常点検が重要となります。

グリスアップ

グリスアップとは、潤滑剤であるグリスを機械や設備に補給することを言います。グリスアップは給脂と訳されます。潤滑剤にはグリスの他にオイルがありますが、オイルの場合は給脂ではなく給脂と言われます。 ボールねじでは一般的に管理がしやすいグリスが用いられます。オイルは給油が頻繁に必要となりますが、グリスは補給頻度が比較的少なく、ランニングコストが低減できるという経済的なメリットもあります。ボールねじ 修正・製作.comでは、2~3か月に一度、グリスを補給して頂くことを推奨しています。ただし、キリコをはじめとした異物や汚れが混入した場合は、古いグリスをふき取り新しいグリスを補給する必要があるため、日常点検が重要となります。

研削ボールねじ

研削ボールねじとは、研削加工を用いてねじ溝を成型したボールねじのことを言います。研削ボールねじは、ねじ溝成型の高い精度から、精密ボールねじとも呼ばれます。研削ねじ軸は、素材加工、外形加工、ねじ溝成型、熱処理、矯正、焼き戻し、ねじ溝仕上げ加工の工程にて成型されます。転造ボールねじのねじ軸は、仕上げ工程がなく、この点が精度に影響します。 ボールねじは、ねじ軸の製造方法により分類わけでき、代表的なボールねじが「研削ボールねじ」です。一方で、転造によりねじ溝を成型したものは、転造ボールねじと呼ばれます。 ボールねじはJISにより精度等級が定められていますが、研削ボールねじはねじ溝を精密に成型でき、仕上げ加工を行うこともあり高精度となります。研削ボールねじはC1~C5級で多く用いられています。転造ボールねじは研削ボールねじと比較し精度に劣りますが、製造工数も少なく量産性も高いため、低価格となります。

こま式ボールねじ

ボールねじは、ねじ軸とナットの間に鋼球が挿入されており、その鋼球の転動運動により、回転運動を直線運動に変換しています。鋼球をナット内で循環させる必要があり、その循環方式により、様々な種類のボールねじがあります。 こま式ボールねじは、「こま」がナット外筒に埋め込まれており、鋼球が軸方向荷重を受けながら転がり運動をし、1リード毎にねじ軸のランド部を乗り越えて鋼球をもとの溝に戻し循環させ、無限転がり運動をします。 こま式ボールねじはボールねじをコンパクトにする場合に適しています。