用語集

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ハウジング

ハウジングとは、機械の筐体部品のうち装置などを包んで保護する覆いの部品のことを言います。ハウジングという場合は、特に転がり軸受けの外輪を取り付ける箱状の部品のことをさすことが多いです。 ボールネジには、利用する上ではねじ軸を支持するために、必ず軸受が必要となります。一般的にはボールねじの作動性能を損なわないように、主にラジアル軸受の玉軸受が用いられており、その軸受は、ハウジングによって覆われ、保護された状態で使用されます。

バックラッシ

バックラッシとは、機械同士の互いにはまりあい動作する機械要素部品において、運動方向に意図して設けられた隙間のことを言います。バックラッシはバックラッシュとも呼ばれます。語源は歯車にあり、歯車同士がかみ合って回転する際、無理なく動作するための隙間のことです。 ボールねじについてもバックラッシという用語は使用されます。軸方向隙間と似た意味ではありますが、完全同義ではありません。ボールねじは、台形ねじや滑りねじと比較しバックラッシが小さいため、高い運動効率を得ることができ、さらに動作精度が高くなります。バックラッシをなくし高い動作精度にて動かしたい場合は、予圧かけたボールねじを使用します。しかし、予圧をかけすぎるとボールねじの消耗の原因となるため、精度要望に沿って最適なバックラッシのボールねじを選定することが重要です。

バックラッシュ

バックラッシュとは、機械同士の互いにはまりあい動作する機械要素部品において、運動方向に意図して設けられた隙間のことを言います。バックラッシュはバックラッシとも呼ばれ、同義となります。語源は歯車にあり、歯車同士がかみ合って回転する際、無理なく動作するための隙間のことです。 ボールねじについてもバックラッシュという用語は使用されます。軸方向隙間と似た意味ではありますが、完全同義ではありません。ボールねじは、台形ねじや滑りねじと比較しバックラッシュが小さいため、高い運動効率を得ることができ、さらに動作精度が高くなります。バックラッシュをなくし高い動作精度にて動かしたい場合は、予圧かけたボールねじを使用します。しかし、予圧をかけすぎるとボールねじの消耗の原因となるため、精度要望に沿って最適なバックラッシュのボールねじを選定することが重要です。

ピッチ

ピッチとは、隣り合うネジ山の中心間の距離のことを言います。ねじのらせんが1本の線で作られているものを1条ねじといいますが、1条ねじではピッチとねじが1回転したときに、軸方向に進む距離(リード)は等しくなります。ねじのらせんが複数の線で作られている場合は、その線の数の分、リードはピッチの整数倍となります。例えば2条ねじの場合のリードはピッチの2倍となります。 ボールねじにおいては、チューブ方式、デフレクタ方式、エンドデフレクタ方式など、ピッチの大きさに適した様々な循環方式を利用したものがあります。エンドキャップ式のボールねじで多条のねじ溝を用いています。

ブラシシール

ブラシシールとは、極細ワイヤーと2枚のプレートから構成され、空気や液体が漏れ出さないように密閉する部品のことです。 航空機エンジンなどで、空気漏れや燃料の漏れを抑えるために航空機ガスタービンに扱われています。 ブラシシールによって、燃料効率を改善することができるため重宝されます。 ブラシシールは金属製の極細ワイヤを緻密に重ねた構造のため、ラビリンスシールよりも密閉効果が期待できます。 またラビリンスシールでは生じてしまう接触摩擦による隙間の拡大が起こらないため、ブラシシールは多岐にわたって利用されています。 ブラシシールはボールねじの防塵対策としても利用されます。 ボールねじにゴミや異物が侵入すると、摩耗が早く進行する異常摩耗に陥ってしまいます。、 さらにねじ軸やねじ溝面、鋼球の損傷などにが損傷することで鋼球の循環に支障を起こし、使用不能になる場合もあります。 ゴミや異物の侵入が考えられる場合には、ブラシシールやラビリンスシールを使用するべきです。

プリテンション

プリテンション加工は、製作後のワイヤロープに一定回数の負荷をかけ、ロープの伸びを取り除く加工です。 所定の荷重(張力)を一定時間かけ続け、荷重をなくす作業を繰り返すことで、下記のメリットが得られます。 ① 制作直後のロープに生じる初期伸びが除去され、ロープ径の細りが少くなる。 ② 弾性係数が高くなるとともに、伸びやバラツキが少くなり安定する。 ③ 素線やストランドの配列の改善により、ロープの耐疲労性能が向上する。 ④ 一定荷重下の正確な測長ができる。 プリテンションはボールねじに予圧を与える際にも利用されることがあります。軸方向の遊びを無くすことでボールねじの剛性を高められます。 また、プリテンションによって熱膨張を補うことも可能です。2∼3℃の温度上昇に相当するプリテンションを与えるのが一般的です。

フレーキング

フレーキングとは、剥離を意味し、材料の消耗によって、 軌道面や転動面の表層部が うろこ状にはがれる現象をいいます。 悪化すると、著しい凹凸ができてしまいます。フレーキングの主な原因は、軸受内部の隙間が小さすぎること、潤滑材の不足や不適などがあります。 また、過大な荷重がかかり続ける環境下でもフレーキングは起きます。 ボールネジにおいても、消耗度合いによってはフレーキングが起きることがあります。 ボールねじが荷重を受けて回転すると、ねじ軸やナットの転走面およびボールの転動面は、繰り返し荷重を受けることになるので、 材料が過度に消耗すると、フレーキングが生じます。

フレッチング

フレッチングとは、機械構造部品の接合面などで、小さい振動を受けたときに生じる一種の摩耗現象のことです。 何度も振動を受けることで、接合面は微小相対すべりを起こし、摩耗粉が発生します。そして酸化が起こり、 その粒子がさらなる摩耗を引き起こすことにより、フレッチングが進行していきます。 フレッチングが重度の場合はさび色の摩耗粉を生じるのが特徴です。 ボールネジにおいて、ボールが半回転もしない微小なストロークの繰返し運動が行われる場合、 ボールとボール溝との接触部から潤滑油が徐々になくなっていき、金属同士が直接接触するようになることで、フレッチングが起きてしまいます

フローティングジョイント

フローティングジョイントとは被動体とシリンダの偏心と偏角を許容する部品のことです。 フローティングジョイントの内部は球状構造となっており、球を覆うホルダーが接合部の動きに合わせて摺動します。 それにより、接合部分の偏心・偏角を吸収することができます。フローティングジョイントを活用することで、高い精度の 軸合わせが不要となり、シリンダの破損防止や被動作体の消耗を遅らせるなどの効果が期待できます。 ボールねじを稼働させる際、ねじ軸が回転し、縄跳びの要領でねじ軸にわずかな円周振れが発生します。 そこで、フローティングジョイントを使用することで、円周振れによる姿勢誤差が改善されます。 その結果、ボールねじの直進性が改善され、精密送りが可能になります。

ベアリング

ベアリングとは、機械の回転軸を支える部品のことです。 日本語では軸受と呼ばれ、主に車輪・歯車・タービンなどに利用されます。 これらの部品の回転軸を正しい位置に保ち、よりなめらかに回転することを助けています。 ベアリング内には複数の転動体があり、内部の玉が転がることで摩擦を少なくなるため、滑らかな回転が可能になります。 ボールねじは軸を回転させて働くため、ベアリングが必要になります。ボールねじ単体だけでは回転運動が直線運動に変化させることしかできないので、 ベアリングなどの機械要素をいくつか組み合わせて運用する必要があります。 ボールねじは回転運動を直線運動に変換するの機械要素ですので、それ単体で使用することはできません。 一般的な軸系の機械要素と同様に、ボールねじも軸を回転させて仕事をしますから、回転する軸を受ける機械要素=軸受(ベアリング)が必要となります。 ボールねじのベアリングには、バックラシをゼロにすることが重要です。そのため一般的には組合せアンギュラ玉軸受が採用されます。

ボールスクリュー

ボールスクリューとは、回転運動を直線運動に変換するための機械要素部品です。ボールねじとも呼ばれます。ボールスクリューとボールねじの違いについて、問い合わせを頂戴することもありますが同義となります。ボールねじは英語でBall screwと呼ばれるため、国内でもボールスクリューと呼ばれるわけです。 ボールスクリューは、ねじ軸、ナット、ボール(鋼球)、循環部品から構成されます。ねじ軸とナット間でボールが転がり直線運動を行うため、送りねじや台形ねじと比較し摩擦力やバックラッシが小さく、高い運動効率を得ることができます。直線運動の際、ボールは循環する必要があり、デフレクタとリターンプレートからなる循環部品が不可欠となります。これらの循環部品があることで、ボールが軌道から脱落せず、永久循環が可能となります。 ボールスクリューは単体では使用されず、ガイドレールや動力源であるモータ等と組み合わせて使用されます。代表的なものにリニアガイドがあり、動作精度が高く、高速動作が可能であることから、工作機械やロボットなどをはじめとした多くの産業機械に使用されています。

ボールスプライン

ボールスプラインとは、ボールの転がり運動を利用して直線運動機構を行うための部品です。軸に設けられた溝をボールが転がることで直線運動を行います。また、直線運動を行いながら、回転トルクを伝達することも可能です。昨今では、高い位置決め精度や高い運動効率を実現できる、ボールねじ+ボールスプラインの一体部品も存在しています。ボールスプラインは、工作機械や半導体製造装置、ロボットをはじめとした自動化機器に使用されています。

ボールねじ

ボールねじとは、回転運動を直線運動に変換するための機械要素部品です。ねじ軸、ナット、ボール(鋼球)、循環部品から構成されます。ねじ軸とナット間でボールが転がり直線運動を行うため、送りねじや台形ねじと比較し摩擦力やバックラッシが小さく、高い運動効率を得ることができます。直線運動の際、ボールは循環する必要があり、デフレクタとリターンプレートからなる循環部品が不可欠となります。これらの循環部品があることで、ボールが軌道から脱落せず、永久循環が可能となります。 ボールねじは単体では使用されず、ガイドレールや動力源であるモータ等と組み合わせて使用されます。代表的なものにリニアガイドがあり、動作精度が高く、高速動作が可能であることから、工作機械やロボットなどをはじめとした多くの産業機械に使用されています。