技術コラム

2022.03.23

ボールねじの破損と構成部品ごとの破損原因

ボールねじについて

ボールねじは、ねじ軸、ナット、ボール、ボール循環部品(チューブ、こま)で構成されています。

そのうち1つでも部品が破損してしまうと、動作不良または、動作不可となってしまいます。

それぞれの部品が破損したとき、どのような影響が発生し、その破損はどのような原因で起きるのかを以下に挙げます。

軸の破損

ボールねじの軸において、ねじ溝の損傷が主な内容となります。

組付け不良により、異音や動作不良が起きる可能性もあります。

影響

軸の破損が発生すると、動作不良、ひどい場合は動作不能となります。

ナット、チューブ、ボールに影響が発生します。

原因

・不完全ネジ部へのナットの乗り上げ

・オーバーランによる衝突

・荷重超過による摺動不良

・給油不足による摩耗や、摺動抵抗の増大、温度上昇

・切り粉、粉塵の混入

・長期保管による錆の発生

・ナットとの芯ずれ

・モーメント荷重での温度上昇(組付け不良や衝撃荷重)

 

ナットの破損

ナットについても、ねじ溝の損傷が主な内容となります。

組付け不良により、異音や動作不良が起きる可能性もあります。

影響

・ボールの循環不良、破損

・軸の破損

・動作不良 ひどい場合は動作不能

原因

・不完全ネジ部へのナットの乗り上げ

・ナットの脱落(組み込み時)

・機械組立時のナット組み込み不良による、モーメント荷重での温度上昇

・オーバーランによる衝突

・荷重超過による摺動不良

・給油不足による摩耗や、摺動抵抗の増大、温度上昇

・切り粉、粉塵の混入

・長期保管による錆の発生

・ねじ軸との芯ずれ

 

循環部品の破損

中でもチューブについては、部品の中でも強度が弱く、破損が起きやすい部品となります。

ナット外径よりも外側にチューブが飛び出ている構造のボールねじもあるため、組み込み時も注意が必要です。

影響

・軸の破損

・ボールの循環不良

・異常トルクの発生に伴う関連部品の故障や低寿命化

原因

・循環部品入り口のボールの衝突による、変形・破損

・組付け時のチューブの衝突による変形・破損

・誤作動などの衝突による衝撃

・切り粉、粉塵の混入

・給油不足による摩耗や、摺動抵抗の増大、温度上昇

 

ボールの破損

ボールは、他の全ての部品に接触するため、破損した場合は他の部品への影響が多数発生する可能性があります。

そのため、最新の注意が必要になります。

影響

・軸の破損

・循環部品の破損

・ナットの破損

・動作不良、ひどい場合は動作不能

原因

・切り粉、粉塵の混入

・給油不足による摩耗や、摺動抵抗の増大、温度上昇

 

各部品について、さまざまな破損による影響と原因があります。

動作に異常を感じた時、稼働時に異音が聞こえる時は、無理に加工継続せず、すぐに保全を行うことが大切です。

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